よく聞かれるのですが、ニードベースの奨学金を受け取るには家庭のごとの収入金額がキーですが、シングルペアレントの場合はどうなのでしょうか?
答えとしては、一般的には離婚していても学生の父と母の合算です。というのも、多くの家庭で、州立だけではなく、私立も受験することを想定するからです。なぜなら、資金が潤沢なトップレベルの私立校からは州立校より奨学金を出してくれる可能性が高いからです。ただし、私立大学を受験する予定の学生は、両親が離婚をしていても父、母どちらからもTAXリターン等の情報をもらうように留意していてください。
奨学金を算出するためには、州立、私立大学問わず永住権、市民権を持つ学生はFAFSAと言ってタックスリターンの書類をもとに年収から算出した大学に各家庭が支出できる数字を計算し、大学に提出します。
離婚したシングルペアレントの場合は、受験生と住んでいる親の年収を提出するだけでよいです。(2022年度時点)ただ、今後数年後には、父母どちらかより養育費を援助している方(収入が多い方)がFAFSAに情報を提出するということになるともいわれています。
また、私立を受験する際は、さらに詳細な内容(家の価値などの資産額等)を示すCSS Profileを学校ごとに入力していく必要が大多数です。CSS Profileは、FAFSAと違い、離婚家庭でも多くの学校の場合、父母両方から情報を入力するように指定があります。(下記のURLでどの大学が父母両方からの情報を提出する必要があるかわかります。下記のURLのNon Custodial parentの項目をご確認ください。)
https://profile.collegeboard.org/profile/ppi/participatingInstitutions.aspx
ある例を挙げると、私立大学に合格したシングルペアレントの学生がいました。その学生に提示された学費は年間$30,000。支払う能力がない、どうにか学費を低くしてほしいと頼んだところ、父親の収入を示すCSS Profileを提出していないから正しい奨学金の計算ができないといわれました(もちろん、同居している母親の分は提出しました)。父親にCSS Profileを出してほしくとも、どこにいるかからないので提出できないというと、それでは、父親から養育費が支払われていない証明書を提出してくださいと言われました。いろいろ手を尽くし、証明書を提出したところ、その学生の学費は10分の1の年間$3,000になりました。
私立の場合、離婚していても、両親どちらもの収入証明書(または、どちらかは連絡が取れない証明)を提出することが正確なニードベースの奨学金をもらうためにとても重要となります。
ちなみに、受験生と居住している親が再婚をした場合は、その再婚相手の収入も一家庭の収入として計算されます。CSSProfileでは、Step Parentがその子供の学費を支払う予定かどうかまで聞かれます。